なぜ小さなコスメ店が大型ドラッグストアに逆襲できたのか?
著者:中沢 敦
出版社:中経出版
価格:¥1,470
オススメ度:★★★(最高は★★★)



最新のマーケティング理論小説にして教えてくる1冊
著者はマーケティング会社の社長

書名どおり、シャッター商店街にある倒産間近の小さな化粧品販売店が、大型ドラッグストアに対抗するため、様々な差別化戦略を繰り出し、見事再生するという物語である。

本書で使われているマーケティング理論は、ランテェスター戦略、ビッグデータ、O2O、ソーシャル、スマホ、ブルーオーシャン戦略などなど。
いくつか聞いたことのあるものもあったが、マーケティング理論に興味がなかった私にはどれもが新鮮
それぞれのマーケティング戦略の実践への落とし込み方も、そういう風に行うのか、と勉強になった。

物語もごく自然に話が進む。
同じような系統の本である「もしドラ」は不自然さ満載であったので、本書は上手くできているなと感心した。
あとがきに、実在する街をモデルにしており、本当に使われた戦略も紹介していると書かれていた。
それが物語にリアリティーを持たせているのだろう。

唯一、おかしいなと感じたのは、婚約者であるのを知っているにも関わらず一目惚れした、というところ。
まあ、マーケティングには全く関係のない恋愛話なんだけど(笑)


本書はマーケティングの初歩の初歩を紹介してくれているだけだろうから、マーケティングに詳しい人には物足りないと思う。
でも、私のようにマーケティングを知らない読者は存分に楽しめる。
マーケティングって面白そう!と感じさせてくれた1冊だった。

入門書としては、という注釈はつくものの、評価は最高の★★★(星3つ)としたい。