人口負荷社会
著者:小峰 隆夫
出版社:日本経済新聞出版社/価格:¥893
オススメ度:★★(最高は★★★)



「人口オーナス」による日本社会の破綻に警鐘を鳴らす1冊
※人口オーナス:従属人口(15歳未満及び65歳以上)/生産年齢人口(15〜64歳)=XのXの数字が大きくなっていく状態

従属人口の人は基本的には働かないため、生産年齢人口の人が従属人口の生活を支えなければならない。
人口オーナス下では、経済に様々な負の効果を生み出し、現役世代に多額の負担を求めるようになる。

人口オーナスはベストセラーとなっているデフレの正体でも取り上げられている。
しかし、本書の方が人口オーナスに特化しているため、より多面的に問題点を捉えているといえる。
豊富なデータや図を用い、論理的に主張されているので説得力も高い。

冒頭、人口は確かな未来を示しているとあるように、人口オーナス問題は日本のあらゆる場面に問題として立ち塞がってくるものであり、すぐに対策に取り組まなければならない喫緊の課題である。

ただし、その対応策については些かお粗末であり、具体的な提案が少ないことは残念である。


対応策に若干の消化不良があるため、1点減点して2つ星としたが、少子高齢化が日本社会に及ぼす影響を多角的に理解したい方にはオススメの1冊である。
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