「温暖化」がカネになる
著者:北村 慶
出版社:PHP研究所/価格:¥1,365
オススメ度:★★★(最高は★★★)



地球温暖化の現状とその対策に焦点を当てた良書です。


最初に目にする巻頭には、沈みゆくツバルの島と溶けていく氷河のカラー写真が掲載されています。
地球温暖化が目に見えるところまで進んでいることを感じることができ、自分たちがどうすればいいのか考えされられます。


・温暖化による環境悪化を防ぐためには、2050年までにCO2の排出量を2000年の半分にしなければならない。

・排出権取引で中国のように儲かる国と、日本のように損をする国が出てくる。

・日本の温暖化対策は達成が非常に厳しいという現実
 (年間2兆円以上の費用がかかる危険性がある。)

・無限の資源、無限の経済成長はあり得ないという未来
 (経済成長が株価上昇の最大要因であるため、将来的な株式投資の見通しは明るくないかもしれない。)

・金儲けによるインセンティブや、罰則による強制は必須
 (良心に訴えるだけでは、温暖化対策はできない。)

・日本的世界観が地球を、そして世界を救う。
 (もったいないという言葉)



地球温暖化と言えば、とかく環境破壊の1点だけで論ぜられがちですが、本書のように環境破壊と人間の営みを結びつけた考え方は見かけません。
北村さんの書く本は本当に良書が多いです。

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(続き)

年間2兆円以上も中国のような国に献上するようになるなんて、もう悲しくなってしまいます。
中国からすると劣悪な最低限の設備を作っておくと、日本が最新の設備に換えてくれるというんですから、笑いが止まらないとはこのことでしょう。

これとたーちゃんの記事を合わせると、日本の電力会社に税金を投入した方が遙かに良いと思えます。
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