臆病者のための株入門
著者:橘 玲
出版社:文藝春秋/価格:¥788
オススメ度:★★(最高は★★★)


ベストセラー作家の橘玲氏が書いた新書です。


ホリエモンやジェイコム男など、最近のトピックを独自の視点から書いていて、読み物として面白い1冊に仕上がっています。

読み物として初心者でも読みやすい内容になっていますが、デイトレード、バフェット流長期投資、インデックス投資、効率的市場仮説、ファイナンス理論なども紹介してくれ、株式投資に関する基礎的な知識は一通り得ることができます。
著者はこれらの分析をを総合して、ど素人が株式投資をするには世界インデックス分散投資が良い、と結論づけています。

具体的には、
TOPIX15%:MSCIコクサイ85%の比率です。
この15対85の比率ですが、これは日本の株式市場の時価総額は世界の15%シェアであるためです。

著者の投資手法に対するスタンスとしては、
デイトレード:ゼロサムゲームのギャンブルがお好きな方はどうぞ。
バフェット流長期投資:才能と努力のある方はどうぞ。
インデックス投資:ど素人が方はどうぞ。
となっています。これは、アクティブに運用して成功する人は少数なので、こういう結論になっています。


本書で印象に残った言葉は「投資とは歪みを捉えること」という言葉です。
ホリエモンも株式分割による歪みを利用して儲けたわけですし、バフェットのバリュー投資は本質価値から剥離した企業に投資をして儲けたわけです。
世の中の儲けの種はすべて歪みの中に存在するんですね。

あと、ヘッジファンドに対する記述もあります。
著者は否定的な見解を持っています。
どういうことかと言うと、ヘッジファンドの報酬体系に問題があるとのこと。
ヘッジファンドは成功報酬性ですが、この成功報酬は実現利益に対するものではなくて、含み益に対するものです。これに問題があるとのこと。

小型株に集中投資→自分の買い圧力で株価上昇→含み益拡大→成功報酬をゲット→自分の売り圧力で株価下落→株価は元に戻る→成功報酬を分、投資家は損をする
という問題点を指摘しています。
なるほど・・・ですね。。。
ヘッジファンドは人に投資すると言われますが、正にその通りだと思いました。


本書は数時間あれば読めてしまうライト感覚の本ですが、投資に興味を持った初心者が最初に読む本としてはベストな内容です。買いやすいように新書=低価格というのもポイントが高いですね。

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(続き)

個人的な意見を少し書きます。

MSCIコクサイは先進国のインデックスなので、MSCIコクサイだけではBRIC’sをはじめとした新興国はポートフォリオに含まれません。
新興国投資はリスクも高いですがリスクに見合ったリターンも狙えますし、為替差益が狙えるというメリットもあります。

ポートフォリオの5〜10%程度は新興国のファンドやETFに振り向けるのも面白いでしょう。
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