最近は不動産流動化がブームですが、
ある掲示板で利益率の低い出店系会社での
不動産流動化が書かれていえます。

結論から言えば利益率の低い会社では、
不動産流動化は出来ないのではないかと思います。


出店系の不動産流動化と言えばT&G(4331)です。
流動化により直接支出する費用は激減しています。
キャッシュフロー計算書を見ると、
出店型の業態としては、異常なものになっています。
中間決算の投資キャッシュフローを見ればわかりますが、
有形固定資産の取得が前年度と比べて激減しています。

出店による支出がないので、会社内にはお金が貯まりまくっています。
不動産流動化により、
T&Gはキャッシュ製造マシンに変貌を遂げているわけです。

これだけを見ると、
どこの会社も不動産流動化するべきだと思いますが、
そうは問屋が降ろさないのも不動産流動化でしょう。

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不動産流動化の例

物件金額100億円、年間収益3億円(利益3%)の場合を考えて
不動産流動化を考えてみます。

ますは資金調達
ここでは銀行からの借入金70億円(70%)
投資家からの出資金30億円(30%)
として考えます。
比率については極東証券の説明会では60%という話もありましたが、
1例なので70%というレバレッジにしておきます。

借入金:70億円
金利:2%
金利負担:1.4億円
収益=3億円−1.4億円=1.6億円

出資金は30億円ですから利回りは
利回り=1.6億円/30億円=5.3%

利益を3%吐き出すことで、投資家は5.3%の利回りを得ます。
年間収益を5億円(利益5%)にすると、12%の利回りになります。

最近のリートの利回りが4〜5%台であることを考えると、
5.3%の利回りでは投資家は満足しないでしょうから、
4〜5%程度は企業が利益を吐き出さないといえません。


仕組みを考えると、
総資産経常利益率が大切になってくるでしょう。
投下資本=総資産に対してどれだけの経常利益を上げているかです。
総資産経常利益率20%の会社が利益5%を吐き出したら、
15%に下がってしまします。
総資産経常利益率10%であれば5%。
総資産経常利益率5%であれば、会社の取り分はゼロになってしまいます。


高い利益率があるからこそ流動化が可能なわけです。



フージャースは不動産流動化のスキームは用いないと社長が表明しています。
銀行からの借入だと金利2%ですが、流動化だと4〜5%必要なる計算です。
コストを考えると借入の方が遙かに安いんですから、ある意味当然でしょう。

T&Gが流動化に踏みきった理由は、
店舗出店に財務が追いつかない、という問題がありました。
売上110億円の企業に50億円の有利子負債がありました。
そこに出店費用としてさらに100億円が必要だったわけで、
これでは財務がものすごく悪くなってしまいますし、
銀行も不安を感じて貸し出しができなくなるでしょう。

少子高齢化の影響を真っ先に受ける業種なだけに、
短時間で大量の出店を済ましておく必要があったT&Gにとって、
不動産流動化は、T&G、銀行、投資家の3者3得のスキームだったわけです。
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