3月4日のブログに、テイクアンドギヴ・ニーズの3Q決算で疑問に思った事があると書きました。
疑問点をIRに問い合わせていたのですが、回答が帰ってきたので掲載したいと思います。

3Q決算の一番のポイントは「値下げ」だと思います。
これまで、T&Gは高単価を追求することにより成長を果たしてきただけに、大きな方針転換だと思います。
ヤフー掲示板などではほとんど話題になる事はなかったようですが、これは会社としては大きな決断を下したと、私は感じています。

質問は全部で4つ

Q1:値下げはいつから実施するものなのでしょうか?

Q2:既存店の受注状況は前年同期と比べて好調に推移しているとありましたが、これは値引きの効果なのでしょうか?それとも、値引きは全く実施しておらず、広告戦略の賜という事なのでしょうか?

Q3:会社として特に意識する「○○当たり利益」というのはありますでしょうか?
今までの戦略は、豊富な商品、プランナーの販売力等を強化して「顧客当たり利益」を重視してきたように感じます。
今回の戦略変更により、「店舗当たり利益」・「地域当たり利益」と言ったものにシフトしていくのか、その点も回答を頂ければ幸いです。

Q4:以前、月次状況の公開をお願いした事があるのですが、その時は前向きに検討するという旨の回答を頂きました。
その後、月次状況の公開についてはどうなっているのかお教え下さい。

IRからの回答は続きで
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A1:今期の第4四半期から本格的に単価の見直しを実施しております。

今回の説明の意図としては、一律に単価を下げる、というわけでなく出席人数に合わせた単価設定を行う、というものです。
人数に合わせた単価の設定を行うことで、営業のノルマを従来の設定から変更いたします。
具体的にどのような価格を変えていくかは各店舗によって異なります。
従って、結果として人数が少ない地域の単価は多い地域よりも低くなる見込みです。

また、一部地域では「T&Gは高い」というイメージが先行しすぎてしまい、見学自体も敬遠される傾向があったのも事実です。
残念ながら当社はまだ、絶対的な知名度があるわけではありませんので、そのような地域には、まず当社のよさを知っていただくことを優先させ、組数限定で割引サービスを実施しています。


A2:単価の見直しは今期の第4四半期から本格的に行いますので、第3四半期の説明会時でお伝えした内容は、広告戦略の成果と認識しております。


A3:おっしゃる通り、「顧客あたりの利益」を重視している点は、全く変わっておりません。
ただし、当社の元来の戦略でもありますが、投資に対する回収(ROI)を重視する以上、店舗あたりの利益も当然重要となります。
(言うまでもなく、顧客あたりの利益は店舗あたりの利益につながります。)


A4:先日、前向きに検討する旨、お伝えさせていただきましたが、開示と営業戦略のバランスを考えながら経営を進めていかなくてはなりませんので、時期に関してはお約束することはできません。
その点は何卒ご理解いただければ幸いです。


以上のような回答でした。
これですっきりしましたね。

値引きは4Qから実施しているとの事なので、4Qは売上が下がります!
という事は利益は売上以上の率で減るはずです。
値引き販売は受注率向上策の一環ですが、4Qの受注は3Qまでで完了しており、受注率向上には役立ちません。
しかし、値引き販売は実施するわけですから、当然売上・利益とも下がるはずです。
保守的に考えて上方修正はない、と考えておくべきでしょうね。


今回会社から「顧客当たり利益」を追求している、という明確な財務指標を教えていただいたのも大きな収穫です。
「顧客当たり利益」という指標を持っているのは、ウエディング業界ではT&Gだけだと思っています。
ライバルのベストブライダルは施設の高回転率を売りにしています。この段階で「顧客当たり利益」という指標はあり得ません。
T&Gがここまで急成長してこれたのは、他社にはない「顧客当たり利益」という指標の賜です。
これからの事業展開にあたっても、この「顧客当たり利益」を最重視した戦略を採って貰いたいです。
この戦略から外れた展開をした場合、私は売却を検討するつもりです。


月次情報の開示はまだ先になりそうです。
営業戦略との兼ね合いがあるようですが、要望はこれからもしていかなければならないでしょう。
T&G株主の方はIRへの要望をお願いします。
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